テムセル®HS注は、生体内において炎症部位に集まり、炎症性サイトカインなどによって活性化され、プロスタグランジンE2(PGE2)やキヌレニンの産生及び制御性T細胞の誘導等の作用を示します。複数の機序によりドナー由来の活性化T細胞機能を抑制することによって急性GVHDの治療効果を発現すると推察されます。
- CD4+T細胞(ヘルパーT細胞)の増殖を抑制し、免疫反応を抑制する
- CD4+T細胞から制御性T細胞へ分化を誘導し、過剰な免疫反応を調節する
- IL-6やIL-8の産生により炎症反応を促進し、細菌やウイルス感染を排除する
- COX-2:シクロオキシゲナーゼ 2 (cyclooxygenase 2)
- IDO:インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ(indoleamine 2,3-dioxygenase)
- IFN-γ:インターフェロンγ(interferon γ)
- IL-6:インターロイキン6(interleukin 6)
- IL-8:インターロイキン8(interleukin 8)
- LPS:リポ多糖(lipopolysaccharide):TLR4アゴニスト
- PGE2:プロスタグランジンE2(prostaglandin E2)
- TLR:Toll様受容体(toll-like receptor)
- TNF-α:腫瘍壊死因子α(tumor necrosis factor α)